Morning, Noon & Night

随筆みたいなもの。言えない事もあるけれど、出来うる限り人生オープンで生きていたい。

スピーカーケーブル

 振り返ってみると、PC-Triple Cケーブルにしてからまだ2ヶ月なのだが、縁あって次のスピーカーケーブルを入手。

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 PC-Triple Cではない、某ケーブルをスターカッド形式で。

 最初に試聴した時は1本のままでPC-Triple Cと比較したのだけれど、PC-Triple Cとは違う音で、同等以上に好印象で自分好みだった。後日、スターカッド形式で試聴したら1本の時よりも更に自分好みの音で。

 で、「そのうちよろしく」と依頼していたのだが、予想以上に早く、昨日渡されてしまった。完成したケーブルはスターカッドだった。ケーブルのみのコストは単純に1本の時の倍。

 ケーブル自体の出処に関しては明言できないものの、各オーディオ(ケーブル)メーカーのお高いケーブルカタログをよく見て貰えば、「OCC」という文字が載っている場合があるので、それをヒントとして欲しい。世間的には絶滅同然でも、企業間では微かに生きている可能性が無いとは言い切れない。

 で、個人的な比較した印象を感想として書くと以下の感じ。

PC-Triple C:音に力強さを感じる印象。パンチが効いてる。

今回:PC-Triple Cのような力強さは感じないが、音の解像度は高いのではないかと思うくらいにはクリアな印象。Triple-Cを角とするするなら、丸といった感じだろうか。全体的の雰囲気、空気感みたいなものがとても良い。

 ケーブル自体の個性が弱い事こそが個性とでもいうような、そう感じる。

 逆の例を例えるならば、メーカーとしてはZONOTONEかなと。ZONOTONEのケーブルカタログを見て貰えばわかると思うが、異種素材・異種線経を複雑に組み合わせる事で意図的に狙った音を作り出してる。しかし、このケーブルはそうではない。単結晶で高純度。それ以上でも以下でもない。知恵と工夫を凝らしたZONOTONEも素晴らしいが、シンプルに線材としての質を限界まで高めたこのケーブルも素晴らしい。

 毎度似たような事を書いているが、ある程度の品質を超えていれば単体で聴く分にはその辺のものでも全く問題は無い。よほど耳が敏感で神経質でない限り、普通に売ってるケーブルだって聴けるのだ。問題は用途が同じものが2つ以上ある時だ。2つ以上あるから比較が可能になり、良し悪し、優劣、好き嫌いといったように分別できてしまう。分別できなくなったところが自分にとっての線引きポイントとなる。分別自体もまた、その時の自分の体調、経験や感覚、興味や好奇心の有無や強弱によって線の引き方が違ってくる。

 ケーブルというのはオーディオの中でもひときわ業の深い沼ではなかろうか。

 余談だが、今まで使っていたPC-Triple Cケーブルをサラウンド用スピーカーに繋ぎ変えて聽いてみたが、やはりこれもこれで良いものである。これまで使用していた普通のOFCケーブルよりも素晴らしい。

 ただ、やはりケーブルというのはオレにとって調味料みたいなものというのはまだ変わらない。システムという素材を活かすも殺すもケーブル次第だ。物によってはシステムの真の実力を引き出せる可能性はあるが、おそらく実力以上のものは出ないだろう。