Morning, Noon & Night

随筆みたいなもの。言えない事もあるけれど、出来うる限り人生オープンで生きていたい。

どこにどんな価値を見出すか

 オーディオケーブル沼の入り口に立って思うのは、「ケーブル1本交換しただけでも音は変わる」という事実。

 ただ、勘違いをしてはいけないのは「音は変化すれども、それが良くなったのか悪くなったのかを判断するのは、あくまで自分自身」だという事。

音に対する自分なりの姿勢が無いと、安易に価格というバイアスで「高額なケーブルだから良いものである」という先入観にとらわれる。それはほとんどの商品に言える。自分の中に指標が無いから、価格という数字で安易に判断してしまいやすい。

 価格で判断するのは必ずしも正しいとは個人的にあまり思っていないが、高額ならばそれなりにコストをかけてもいるので、あながち間違いとも言えないのがややこしさに拍車をかけている面もあるだろう。

 高価なモノは価値を見出した人が買うのであり、価値を見いだせない人にとっては興味のない単なる高額商品でしかない。

 この辺、オーディオという趣味は嗜好品でありながらも芸術的側面がある所以だろう。まるで絵画のような。

 生っぽい音を追求する人もいれば、雰囲気を重視する人もいる。これらはあたかも絵画における写実主義印象派みたいな対比に当てはめようとする事もできなくはない。ジャンルによって様々だ。