Morning, Noon & Night

随筆みたいなもの。言えない事もあるけれど、出来うる限り人生オープンで生きていたい。

39巻

「例えばお前は今、海の上にいるわけよ。
 ある者は早く10代から、またある者は20代後半あたりか。卒業とか就職とかまぁそれぞれのいろんな理由で人は海に出るのよ。
 そうゆう海だ。


 大きな船や小さな船。いろんな形で人は海へ出る。
 最初はただ楽しいだけだった。海は広く、ドコにでもいける気がした。
 振り返ればまだ岸は見えているし、仲間もそばにいた。


 気がつけば離れた岸はもう見えない。
 広い海の上、仲間の船ももう見えなくなっていた。


 海の上ではいろんな形の行き方がある。
 大きな船で仲間とともに決められた航路をゆく者。
 そこから離れ、あえて小船を選ぶ者。
 途中の島に寄り、休む者。そのまま動かなくなる者。
 力つき海に消えた者。
 波にまかせて漂うことを決めた者。


 それぞれに海の行き方があり、どれが正しいかは誰も言えない。」