映画「情熱のピアニズム」
Netflixにて。
フランスのジャズピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニについてのドキュメンタリー。
生まれた時点で全身骨折、先天的な骨形成不全症のため身長は約1mで止まり、骨が折れやすいため自力で歩行もできない。
デューク・エリントンの影響でピアノを始めたくなり、母親が買ってくれたおもちゃのピアノは即破壊し本気度を知らしめてその後に中古のピアノを購入してもらい、学校に通えないから1日の大半をピアノの練習に費やした。演奏しながら骨折する事も多々あり、それでも弾き続けた。
体格の不利を逆に活かす演奏方法を身に付け、各地を回り、恋愛も沢山し、当時のローマ法王の前でも演奏。
語られたエピソードを抜粋したが、とても密度の濃い36年という人生をあっという間に駆け抜けていったとしか言えない。映画の中でも友人が「TGVのように駆け抜けた」というような発言をしていたのはそれを象徴している。
健常者ではない事をネガティブに考えず、ポジティブに捉え続けたのは本当に凄い。息子の一人に骨形成不全症が遺伝し、父親ほどポジティブに捉えられない苦悩が垣間見られつつも向き合おうとするコメントもまた、色々と思わされるところがある。